奄美の魅力、熱くアピール  沖縄で初、旅行説明会  群島観光物産協

2019年09月13日

社会・経済 

島々の料理が並んだ試食会=10日、那覇市のホテル

島々の料理が並んだ試食会=10日、那覇市のホテル

 奄美群島観光物産協会(代表理事・朝山毅奄美市長)は10日、2019年度奄美群島旅行説明会・個別相談会を那覇市のホテルで開いた。沖縄の旅行会社や航空会社など観光関連企業18社から30人余りが参加。各島の「シマコーディネーター」らが群島の魅力をPRし、ツアー商品の造成や誘客への協力を呼び掛けた。

 

 同説明会は、奄美群島振興開発予算を活用し、東京・大阪・福岡で毎年開催されている。沖縄では今回が初めて。指定の体験プログラム参加者(個人)に宿泊費を助成する「アイランドホッピング促進事業」や、奄美の魅力を伝える旅行商品を造成した企業・団体への各種助成事業の説明があった。続いて各島のシマコーディネーターが登壇し、写真や動画を使って各地の魅力を紹介した。

 

 喜界島のシマコーディネーター土岐宏大さんは「喜界島はサンゴ礁が隆起してできた島で今も隆起し続けており、世界的にも注目されている」と説明。サイエンス・キャンプや、地層・地形や動植物、文化などを知ることができる「ジオツアー」が人気だとして「沖縄の離島ツアーの感覚で、沖縄を全て回りきった人を対象にするのはどうか」と提案した。

 

 徳之島のシマコーディネーター福本慶太さんは「見て感じる観光から、触れて感じる感幸へ」と題し、島民の日常や伝統文化に触れる体験型ツアーの可能性を熱く語った。「暮らすように旅をするライフ・トリップを目指します」とアピールした。

 

 沖縄コンベンションビューローの石井智恵子さんは「各島とも個性的で面白く、奄美の全体が捉えられてとてもよかった」と評価。JALパックの南野健一さんは「説明を聞いて奄美に行きたいと思った。沖縄を知り尽くした観光客向けの新たな商品開発も考えたい」と話した。

 

 個別相談会では、各島がブースを設け、旅行業者などの質問に個別対応した。

 

 この後、群島各地の食材を活用した料理の試食会も開かれた。会場となった琉球サンロイヤルホテルのレストラン「四季」の安里広志料理長がオリジナルメニューを考案。「イノシシ肉(徳之島産)のジャガイモ饅頭(まんじゅう)」や「ソデイカソーセージ(沖永良部産)の煮物 キクラゲ餡(あん)」など10種類。沖永良部島出身の前田博美さんが島唄で会場を盛り上げた。参加者らは島の味を堪能しながら交流を広げた。