年間1㌧生産可能に コーヒー農園を拡張 沖永良部島珈琲研

2020年05月31日

社会・経済 

コーヒー農園を拡張した東さん(前列右から2人目)ら=4日、和泊町

コーヒー農園を拡張した東さん(前列右から2人目)ら=4日、和泊町

  【沖永良部総局】和泊町の沖永良部島珈琲研究所(東さつき代表)はこのほど、コーヒー農園を拡張しエチオピア原産アラビカ種400本を植樹した。農園のコーヒーの木は千本を超え、年間1トンの生産が可能になるという。代表の東さん(48)=霧島市在住=は「目標だった千本。ようやくここまできた。この農園を拠点に鹿児島のコーヒー生産を押し上げていきたい」と話した。

 

 同農園は2008年に開設。当初は8アールのほ場に100本を植え、徐々に数を増やしてきた。今回は5月4日に植え付けが完了。ほ場は45アール拡張して90アールとなった。

 

 東さんは霧島市でコーヒー専門店も営んでおり、コーヒーの栽培、加工、商品開発、販売を手掛ける。商品化した「沖永良部島珈琲豆100%」は18年、「かごしまの新特産品コンクール」(県特産品協会主催)の食品部門で奨励賞に選ばれた。

 

 県産コーヒーのブランド確立を目指し、17年3月に一般社団法人「鹿児島県産珈琲生産協会」を設立。同協会の会長も務める東さんは「国産コーヒーは需要がある。これまで培った栽培のノウハウや経験を生かし県内各地にコーヒー栽培の仲間を増やしていきたい」と語った。