複合型商業施設、和泊町に竣工

2020年02月05日

社会・経済 

 竣工式を終え、近く本格オープンする複合型商業施設=4日、和泊町和泊

竣工式を終え、近く本格オープンする複合型商業施設=4日、和泊町和泊

 宿泊施設「ログインタラソ」を備えた複合型商業施設の竣工(しゅんこう)式が4日、和泊町和泊であった。「震災の記憶と教訓を後世に残すとともに、地域興しにも役立てよう」と、東日本大震災の被災地で利用されていたログハウス型仮設住宅の資材を再利用して造られた。式には施工業者や行政、観光業関係者ら約50人が出席。近く本格オープンする沖永良部島の新たな「にぎわいの場」の完成を祝った。

 

 2018年末から地元の株式会社結ログ(福山大洋代表取締役)が整備を進めていた。同社によると、施設整備は、仮設住宅建設に携わった福島県の建築設計事務所らとの共同プロジェクト。数年前まで福島県などで利用され、現在は役目を終えた仮設住宅の資材を再利用した。

 

 建設地はタラソの風公園の隣。公園の向こう側に広がる太平洋が宿泊部屋からも一望できる。敷地面積は約1650平方メートル。全8室あるコテージ型の宿泊棟2棟と管理棟などがある。別棟のテナント施設は昨年4月にオープンし、美容室や飲食店が入っている。

 

 宿泊施設は今月17日に営業を開始する。ホームぺージも開設し、すでに宿泊予約を受け付けている。

 

 竣工式では神事の後、関係者がテープカット。中庭で地元団体によるエイサーの演舞もあった。その後、参加者らは宿泊部屋など施設内を見学した。同社の福山社長(45)は「微力だが、この場所が観光振興など島の活性化にも役立つような場になれば」と話した。

 

 同所は昨年のプレオープン時、結婚式場として活用され、話題を呼んだ。同社は今後も利用者のニーズに沿った、さまざまな施設の活用を検討していくという。