金賞に大和村の大海さん、藤村さん 奄美群島たんかん品評会

2021年02月11日

社会・経済 

出品タンカンの外観をチェックする審査員ら=9日、奄美市名瀬の市農業研究センター

出品タンカンの外観をチェックする審査員ら=9日、奄美市名瀬の市農業研究センター

   2020年度奄美群島たんかん品評会(奄美群島農政推進協議会、JAあまみ主催)が9、10の両日、奄美市名瀬の奄美大島選果場と市農業研究センターであった。奄美大島、喜界島、徳之島の3島から51点の出品があり、いずれも大和村の大海昌平さん(L階級)と藤村秀久さん(2L階級)のタンカンを金賞に選出した。

 

 品評会は、生産振興や高品質果実生産の推進による銘柄確立が目的。市場での需要が高いL(直径67~72㍉)、2L(同73~80㍉)の2階級を対象に行われた。

 

 出品数は前年度より7点多く、島別は奄美大島33点(L15点、2L18点)、喜界島2点(各1点)、徳之島16点(各8点)。

 

 9日にあった審査会は、審査委員長の德永太蔵・県農業開発総合センター大島支場長ら7人が、玉ぞろいや着色など外観をチェックし、同選果場の光センサー選果機で糖度や酸度を確認した。

 

 平均糖度はLが11・7度、2Lが11・4度で、ここ数年は高い数値で安定している。クエン酸含量もLが0・95%、2Lが0・89%と程よい状態だった。

 

 10日の審査結果発表で德永審査委員長は「今年度産は台風の影響も少なく、収量、品質ともに順調に仕上がった。受賞者は今後も高品質なタンカンを栽培し、銘柄確立をけん引してほしい」などと講評。「コロナ禍で生産者同士の情報交換の場が少なくなっているが、こうした品評会を機会に生産者がさらに自己研さんに励み、それぞれの技術向上につながれば」と期待した。

 

新型コロナの感染予防のため今年は表彰式は行われず、入賞者には賞状を発送する。

 

 金賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)

 【L部門】▽銀賞 金城良洋(奄美市)▽銅賞 新元幸子(徳之島町)

 【2L部門】▽銀賞 金城良洋▽銅賞 大海昌平

 【審査員特別賞】元井雄太郎(奄美市)

 【奨励賞】古俣文喜(瀬戸内町)