奄美市の愛の浜園で聖火ビジット 東京2020パラ

聖火リレーののぼり旗と種火を手拍子で迎え入れる施設利用者ら=13日、愛の浜園

  東京2020パラリンピック開催に向けて県が展開する「聖火ビジット」イベントが13日、奄美市名瀬の障がい者支援施設「愛の浜園」(奥田敏文施設長)であった。利用者約60人と職員らが聖火の種火を前に大会の成功と、多様性を認め合う共生社会の実現を願った。

 

 聖火ビジットは、県の実行委員会が主催する聖火関連イベントの一環。12日に県庁で着火した種火をいくつかのランタンに分け、13日から15日までの3日間、県内16カ所の障がい者施設を訪問する。奄美関係では愛の浜園が唯一。

 

 同園には20代から90代までの40人が入所し、21人がグループホームで生活している。この日は就労継続支援サービスの利用者もイベントに参加した。

 

 グループホームを利用する2人が県職員からランタンと聖火リレーののぼり旗を受け取って入場すると、参加者が手拍子で迎え入れた。採火式の様子が動画で紹介され、着火の瞬間には拍手が湧き起った。

 

 のぼり旗を持った坂井文也さん(63)は「愛の浜園の運動会でも旗手を務めたが、パラリンピックの旗はとても緊張した。いい経験をさせてもらった」と笑顔。

 

 ランタンを運んだ永田三十六さん(66)は県の障がい者スポーツ大会でフライングディスク競技の選手として活躍しており、「自分も大会でメダルが取れるよう頑張る。聖火に思いを込め、選手たちにパワーを送りたい」と語った。

 

 奥田施設長は「パラリンピックには共生社会実現のためのヒントがある。競技を通じて身近にいる障がい者への理解と関心を高めてもらい、すべての人が暮らしやすい社会に近付いてほしい」と話した。

 

 愛の浜園を出発した種火は県職員の手で運ばれ、15日に大隅地区の3施設を巡る。20日は東京都で集火式があり、全国から集めた種火と、パラ発祥地とされる英国のストークマンデビルの種火を合わせ、一つの「パラリンピック聖火」とする。

参加者が大会の成功と共生社会実現を祈った聖火ビジットイベント=13日、愛の浜園(写真撮影のためマスクを外しています)