逆転劇に沸く 奄美市PV100人観戦 九州高校野球準決勝

大島高校の劇的勝利に沸いた九州高校野球準決勝・有田工業(佐賀)戦のパブリックビューイング=11日、同市名瀬

 大島高校野球部が九州地区高校野球大会の準決勝、有田工業戦を制した11日、奄美市名瀬のAiAiひろばでパブリックビューイング(PV)があり、市民ら約100人が劇的勝利に沸いた。大島はエース不在の継投という試練も奮闘で乗り越え、九州制覇に王手を掛ける大躍進。観衆からは「言葉にならない感動」「大高は強い」などと賛辞が相次いだ。

 

 序盤、大島が制球ミスやエラーで失点を重ねる展開に、厳しい表情で頭を抱える観衆。中盤まで劣勢が続くもどかしさにため息が漏れた。降雨中断後の六回、好機に連打で逆転すると空気は一変。勝利の瞬間は手をたたき、立ち上がり、万歳三唱も沸き起こった。

 

 試合開始直後50人余りだった観客は徐々に増え、大島の勝利が近づく終盤には駆け込み、立ち見する市民の姿も見られた。絶対的エース大野が投球数制限で登板せず、敗戦不安を抱いていた観客からは「諦めかけていた」「信じられない」といった声も聞かれた。

 

 最前列で観戦していた同市名瀬の70代女性2人は、孫がそれぞれ大高野球部、吹奏楽部として7年前のセンバツ出場を経験。試合後、目を潤ませながら「選手たちの努力が呼び寄せた奇跡。本当にすごい。偉い。よく頑張った。やっぱり大高は強い」と声をそろえた。

 

在校生から称賛とエール 決勝はライブ観戦で応援 大島高校

 

 この日、同市名瀬の大島高校でライブ配信を通じた学校応援はなく、教職員から生徒に結果が伝わった。野球部の快進撃に在校生は驚き、感銘を受け、興奮冷めやらぬまま放課後の部活動へ向かった。

 

 男子バスケットボール部の本田望天部長(16)は「三回終了時点で5点リードされていると聞き、コールド負けもあるのではないかと心配した。逆転勝利は驚いたし『バスケ部もやってやる』と奮い立たった。ここまできたら九州制覇してほしい」と語った。

 

 9日の準々決勝を現地で観戦、応援したダンス部の政村李玖部長(17)は「激戦の舞台は雰囲気がすごくて圧倒されたけど、応援は全力を尽くせた。決勝は直接声援を届けられないけど、野球部の健闘を心から祈っている。精いっぱい戦い抜いてほしい」と力を込めた。

 同校では12日、九州国際大付属との決勝戦を1、2年生が体育館、3年生の希望者が多目的ホールでライブ観戦する。