ロードキル対策ネット設置 奄美大島で初の試み 大和村、大和建友会

アマミノクロウサギなどのロードキル対策で設置された道路への侵入防止ネット=16日、大和村の村道マテリヤ線

  大和村と大和建友会(福本剛敏会長)は16日、アマミノクロウサギなど希少野生生物のロードキル(交通事故死)対策の一環として、道路への侵入を防ぐためのネットを村道マテリヤ線に沿って設置した。村企画観光課によると、農地で使われる防獣ネットを活用したもので、奄美大島では初の試み。同課は今後、環境省とも連携しながらネット設置の効果などを検証する。

 

 「奄美・沖縄」の世界自然遺産登録をめぐっては、登録を勧告した国際自然保護連合(IUCN)がクロウサギなどの交通事故対策を課題の一つに挙げ、2022年12月1日までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ報告するよう求めている。

 

 これらを踏まえ、事故が集中する区域へのネット設置などを地元関係機関が検討する中、今回、大和村が大和建友会に協力を依頼。同建友会が設置作業だけでなく、ネットやくいなど資材の提供も引き受けた。

 

 作業には建友会会員と村職員のほか、奄美群島国立公園管理事務所の職員ら計約40人が参加した。

 

 設置区域はクロウサギの交通事故が昨年3件発生し、今年も1件確認されている場所。雑草などを刈り取った後、高さ90㌢の格子状のネットを道路沿い延べ500㍍にわたって取り付けた。

 

 同課は今後、今回ネットを設置した区間以外のマテリヤ線内にも路面表示や注意啓発看板などを設置してロードキル対策を強化する方針。

 

 建友会の福本会長(56)は「例年は夏祭り前に草刈りなどのボランティア活動を行っている。祭りが中止になった今年は建友会として何かできないかということで今回の作業実施に至った。奄美大島は世界自然遺産として歩み出したところ。クロウサギを封じ込めるのではなく、命を守るための対策として効果に期待したい」と話した。