「澄んだ奄美は撮影の適地」 「夕日の芸術」追う吉行さん 鹿児島県奄美大島 

2018年07月29日

自然・気象

青い輝きを放つグリーンフラッシュ=13年8月1日、奄美市名瀬大浜

青い輝きを放つグリーンフラッシュ=13年8月1日、奄美市名瀬大浜

 「夕日の芸術」ともいえる「グリーンフラッシュ」(緑閃光)に魅せられ、撮影を続けている人がいる。鹿児島県奄美市名瀬の吉行秀和さん(59)=大島北高校職員。これまでに撮影、確認したグリーンフラッシュは10回以上。「めったに見られないうえ、一つとして同じ色、現象がない」(吉行さん)のが魅力だ。

 

 グリーンフラッシュは日の出や日没の際、太陽の一部の色が変わる現象。太陽からの光のうち、短い波長の光(紫、青、緑)が大きく屈折されるために見られる。ほんの一瞬だったり、数秒続いたりとさまざま。

 

太陽の頂に輝くグリーン=17年9月、奄美市名瀬大熊

太陽の頂に輝くグリーン=17年9月、奄美市名瀬大熊

 吉行さんは2013年8月、奄美市名瀬の大浜海浜公園で初めてグリーンフラッシュの撮影に成功した。以来、天候や海の状態を見ながら撮影に出掛けている。

 

 15年8月には喜界島から奄美大島の山並みに出現した様子、17年9月には夕日の上にくっきりと見えた現象を撮影した。今年7月15日はNHK大河ドラマ「西郷どん」のオープニングに登場する大和村国直の宮古崎で撮影できた。

 

奄美大島の山並みに沈む太陽が見せた現象=15年8月26日、喜界町小野津

奄美大島の山並みに沈む太陽が見せた現象=15年8月26日、喜界町小野津

 ハワイやグアムではグリーンフラッシュを見ると、「幸せになれる」という言い伝えがある。吉行さんは撮影したあとは手を合わせて感謝する。「奄美は大気が澄んでいてグリーンフラッシュがよく見られると思う。多くの人が見て幸せになってほしい」と話した。

 (写真はいずれも吉行さん撮影)

夕暮れの水平線に輝くグリーンフラッシュ=18年7月15日、大和村宮古崎

夕暮れの水平線に輝くグリーンフラッシュ=18年7月15日、大和村宮古崎