瀬戸内町教委が受賞 教育DX推進自治体表彰2024 離島教育にICT活用
2025年03月15日
政治・行政

表彰式に出席した瀬戸内町教委の高橋進一学校教育係長兼指導主事=14日、東京都港区
瀬戸内町教育委員会(盛島正行教育長)が、一般社団法人ICT CONNECT21とGIGAスクール構想推進委員会が主催する「教育DX推進自治体表彰2024」を受賞した。文部科学省の「GIGAスクール構想」に基づき児童生徒に配備されるタブレット端末やノートパソコンなどの学習者用端末を活用し、学校で教育DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に進める全国の15自治体が表彰された。奄美群島からの受賞は初めて。
瀬戸内町は、加計呂麻島、請島、与路島といった3離島を有し、多くの学校が複式学級となっているなど、児童生徒の減少が課題となっている。地理的な問題で児童生徒の学習や交流にも課題があったが、2022年度からICT(情報通信)機器やツールを活用してオンラインでの遠隔授業や、他校との児童生徒の交流を進めることを効果的に推進した。
また、県内で唯一、Google(グーグル)が教育機関に無料で提供するツールセット「google for education」のパートナー自治体となっているほか、GIGA端末の標準仕様に含まれている汎用(はんよう)的なソフトウエアとクラウド環境を徹底的に活用する文科省の「リーディングDXスクール事業」にも参加している。
14日に東京都港区のビジョンセンター東京虎ノ門で表彰式があり、同町教委の高橋進一学校教育係長兼指導主事が表彰状を受け取った。高橋氏は「これまでは児童生徒と一対一で対話できるのが先生だけに限られる学級もあったが、オンライン授業で他校の児童生徒たちと意見交流でき、さまざまな考え方に触れられるようになって笑顔が増えたと思う」と、取り組み効果を分析。
離島を抱える地理的なハンディがある町だからこそ、パソコンなどに慣れない先生たちも少しずつ工夫しながらICTの活用を進めてきた。さらにICTを使い、課題を強みに変える効果的な授業などを進めていきたい」と喜びを話した。