セグロウリミバエ、与論でも確認 県内2例目、まん延防止へ警戒強める

2025年05月01日

地域

害虫セグロウリミバエの成虫(沖縄県病害虫防除センター提供)

鹿児島県は4月30日、主にウリ科の果菜類に被害を与える害虫セグロウリミバエの雄成虫1匹の誘殺が、28日に与論町麦屋に設置した調査用トラップで確認されたと発表された。県内でのセグロウリミバエの誘殺確認は、3月の伊仙町以来2例目。県など関係機関は国の指針に基づき初動対応を講じるとともに、まん延防止に向け警戒を強めている。

 

県経営技術課などによると、セグロウリミバエは小型のハエの一種で体長は7~8ミリ。キュウリやスイカ、カボチャといったウリ科の生果実を好み、パッションフルーツやスモモなどの果樹にも被害を与えることがある。

 

国内では沖縄県名護市で2024年3月に見つかって以降、継続して誘殺が確認されている。伊仙町では3月に雄成虫1匹の誘殺が確認されたが、以降の新たな誘殺はない。

 

与論町では誘殺確認を受け、国の「重要病害虫発生時対応基本指針」に基づき誘殺地点から半径5キロ円内でトラップを3基増設し22基にしたほか、ミバエが好む餌と殺虫剤を混ぜたベイト剤を散布。半径2キロ円内の菜園などでは、幼虫の有無を確認するための寄主果実採取を30日に実施し、2回目は5月12日に行う計画。半径1キロの円内の不要な寄主果実については、5月1、13日に除去するほか、地域住民へ自主的な除去も要請する。