台風シーズンに備え訓練 離島の災害想定し海保など 瀬戸内町

2021年05月19日

政治・行政

巡視艇いそなみに搭載されたクレーンで変圧器を岸壁に下ろす九州電力の職員ら=18日、瀬戸内町瀬相港

 古仁屋海上保安署は18日、離島での台風災害に備え、関係機関と古仁屋漁港│瀬相港間で合同災害救助訓練を実施した。同署をはじめ、警察や消防、役場、九州電力の職員ら6機関から約40人が参加。巡視艇いそなみによる非常物資や電力復旧機材、急患の搬送など、災害時に対応した一連の流れを確認した。

 

 訓練は、台風により加計呂麻島で停電や断水などが発生し、自治体から協力要請があったという想定で行われた。同署が所属する第10管区海上保安部は、2019年に九州電力と災害時における相互協力に関する協定を結んでおり、今回が初の合同訓練。巡視艇に搭載されたクレーンを使い、約90㌔の変圧器の積み下ろし作業など行った。このほか警察による非常通信設定、瀬戸内町役場職員による物資運搬などがあった。

 

 海上保安協力員の重岡美津子さん(76)=瀬戸内町伊子茂=は「給水訓練に初めて参加させてもらったが、いざという時の流れの確認ができて、とても有意義だった。訓練の大切さを改めて感じた」と話した。

 

 古仁屋海上保安署の浜崎順也次長は「それぞれの機関が互いに協力し、迅速かつ適正に訓練に臨めた。今日得た学びから、今後の課題などについても検討していく」とした。