アジサシの仲間飛来
2014年07月22日
環境省のレッドデータリストで絶滅危惧Ⅱ類(VU)に位置付けられるベニアジサシとエリグロアジサシの群れが21日、瀬戸内町加計呂麻島・須子茂離周辺の岩礁で確認された。東南アジア方面から奄美群島に繁殖のためやってくる夏鳥。子孫を残そうと、炎天下、オスが海面に急降下して小魚を捕獲し、メスに与える求愛などを繰り広げていた。
いずれも全長30㌢ほど。ベニアジサシはくちばしの大半と足が赤く、頭やくちばしの先は黒い。エリグロアジサシは目から後頭部にかけて黒い帯があり、くちばしや足は黒い。調査したNPO法人群島鳥類研究会の恵沢岩生代表(53)によると、ベニアジサシ19羽とエリグロアジサシ46羽が確認された。
恵沢代表は「例年に比べてかなり飛来数は少ない。主食のキビナゴが減っているからだろう」と指摘。同行した奄美自然環境研究会の常田守会長(60)は「奄美群島の世界自然遺産登録へ向けてキビナゴも群れる海の環境回復が待たれる」と話していた。