希少種の盗掘・盗採防止へ夜間合同パトロール
2018年10月04日
奄美大島で希少な動植物の盗掘・盗採が相次いでいることを受けて、環境省と島内5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会は2日、警察と連携して島内の林道で夜間合同パトロールを行った。今後もパトロールを継続し、不審者や車両に対する監視を強化して盗掘・盗採の防止を図る。
同島では、奄美市名瀬近郊で9月下旬、5市町村が希少野生動植物保護条例で採取を禁止している絶滅危惧種のダイサギソウ約10株が盗まれるなど各地で希少種の被害が発生しているほか、不審者の目撃情報も寄せられているという。
同日は同省奄美自然保護官事務所と大和村、宇検村の職員、瀬戸内署員ら7人が両村でパトロールを実施。車両4台で約3時間、山間部を巡回した。不審者や車両などは確認されなかった。
同島では盗掘・盗採の防止を目的に、奄美大島自然保護協議会の監視員が島内全域で日中にパトロールを行っているほか、同省も関係団体に委託して夜間のパトロールを実施している。
同事務所の千葉康人上席自然保護官は「世界自然遺産登録を目指す中で、盗掘、盗採は希少種に脅威を与える許されない行為。警察との連携を強化し、地域一丸となって希少種保全に取り組んでいきたい」と話した。