龍郷町瀬留の海岸にコマッコウ死骸漂着

2017年09月06日

海岸に漂着したコマッコウの死骸を調べる関係者ら=3日、龍郷町瀬留(興克樹さん提供)

海岸に漂着したコマッコウの死骸を調べる関係者ら=3日、龍郷町瀬留(興克樹さん提供)

 

 龍郷町瀬留の海岸で2日、小型クジラの一種・コマッコウ1頭の死骸が漂着しているのが見つかった。奄美海洋生物研究会会長の興克樹さんによると、死亡後数週間がたっているとみられ、腐敗が進んでいるため死因の特定は難しい。興さんは「骨格標本を作製して地元で展示したい」と述べた。

 2日夕方、地元の小学生が海岸に打ち上げられている死骸を発見した。同町のダイビング業の男性を通じて連絡を受けた興さんらが3日朝、現地で外部計測と解剖を行った。個体は雄で体長2・8㍍。

 コマッコウは、外洋性で温暖な海域に生息し、クジラとしては最も小さい部類に属する。奄美大島では2015年3月に奄美市住用町和瀬、16年8月に同市笠利町用の海岸でも漂着した死骸が確認されている。

 興さんは「コマッコウの生きた個体を見る機会はほとんどない。湾奥で死骸が見つかるのは珍しい。死因は分からなかったが、貴重な記録になる」と話した。