西和美さん、若手唄者ら共演  奄美市名瀬

2019年07月23日

芸能・文化

  ベテラン唄者の西和美さん(77)と若手唄者らによる島唄イベント「感謝の宴―ありがっさまりょ唄」(同実行委員会主催)が21日、奄美市名瀬の集宴会施設であった。次世代の島唄の担い手が一堂に会して、西さんを囲んで唄遊びのライブを繰り広げ、会場に詰め掛けた約300人の島唄ファンを魅了した。

 

 西さんは瀬戸内町西古見出身。島唄名人・坪山豊さんに師事。1985年、奄美民謡大賞受賞。奄美市名瀬で営む郷土料理店「かずみ」は多くの唄者仲間や島唄ファンでにぎわう。

 

 イベントは西さんの「島唄を次世代へつなぎたい」との思いを受けて、西さんを慕う若手唄者ら約30人を中心に実行委を立ち上げて企画した。

 

西和美さん(左)と若手唄者らが唄遊びを繰り広げたステージ=21日、奄美市名瀬

西和美さん(左)と若手唄者らが唄遊びを繰り広げたステージ=21日、奄美市名瀬

 ステージは2部構成。生元高男さんと安原ナスエさんの祝い唄を皮切りに、前半は里アンナさんやRIKKIさんら奄美出身歌手も駆け付け、島唄とポップスで観客を魅了した。

 

 前半最後に登場した西さんは「皆さんとの縁、絆ができて、小さい子たちが大人になって押し上げてくれた」と感謝の言葉を述べ、前山真吾さんを相方に「糸くり節」など3曲を披露した。

 

 後半は「かずみ」の店内を再現したステージで、若手唄者らが座敷に座って昔ながらの唄遊びを繰り広げた。奄美大島のほか、加計呂麻島や喜界島、徳之島などシマジマの地域色豊かな歌掛けを披露し、観客を楽しませた。最後は出演者全員と観客が一体となってにぎやかに六調で締めくくった。