世界の「労働歌」楽しむ ピーター・バラカンさん特別出演 アシビで音楽イベント 奄美市名瀬

2023年05月21日

芸能・文化

奄美の労働歌を演奏する唄者と地元ミュージシャンら=19日、奄美市名瀬

労働歌をテーマにした音楽イベント「世界と奄美のワークソング」が19日、奄美市名瀬のロードハウス・アシビであった。奄美島唄の唄者や地元ミュージシャンによるライブ演奏があったほか、音楽番組を中心にラジオ・テレビなどで幅広く活躍するピーター・バラカンさん(71)が特別出演。海外のさまざまな「ワークソング」(労働歌)を音源で紹介した。

 

主催は音楽イベントの企画などを手掛けるGood Music Japan(本社瀬戸内町)。約90人が来場した。

 

バラカンさんは英国ロンドン出身で1974年に来日。音楽出版社勤務を経て、ラジオDJとして国内外のさまざまなジャンルの楽曲をリスナーに届けてきた。奄美大島を訪れたのは初めて。同イベントとNHK特集番組の撮影のため、1週間ほど滞在するという。

 

プログラム前半は唄者の里朋樹さん、前山真吾さん、向珠理さんと歌手のミヤタトモコさんら地元ミュージシャンが出演。「イトゥ」などの労働歌を歌ったほか、島唄とバンドのコラボ演奏で神秘的な音色を響かせた。

 

後半はバラカンさんが、主に英語圏のワークソングについて解説を交えながら紹介。炭鉱での労働を歌った「Working In The Coral Mine」や、家路に就く長距離トラック運転手の歌「Six Days On The Road」など計22曲を流し、会場はリズムに乗って踊る人たちの熱気に包まれた。

 

出演者あいさつでバラカンさんは「これまでの島唄も(バンドとのコラボなど)発展形の島唄も、どちらも素晴らしかった。もっと聞きたいという気持ちになった」と振り返った。来場した松元裕子さん(50)=同市名瀬=は「(バラカンさんの)ラジオをよく聞いていたので、とてもぜいたくな気分。楽しかった」と笑顔で話した。

海外のワークソングを紹介するピーター・バラカンさん=19日、奄美市名瀬