喜界島へ感謝を込めて 朝崎郁恵コンサート

2019年02月25日

芸能・文化

コンサートで喜界島の唄者と共演する朝崎郁恵さん(白い衣装)=23日、喜界町体育館

コンサートで喜界島の唄者と共演する朝崎郁恵さん(白い衣装)=23日、喜界町体育館

 瀬戸内町出身の唄者・朝崎郁恵さんのコンサート(同実行委員会主催)が23日、喜界町体育館であった。喜界島内外から約600人が来場。朝崎さんの独特の歌声と多彩なステージに魅了された。

 

 朝崎さんは加計呂麻島の花富生まれ。喜界町中間出身の祖母マツさんと、同町城久出身の父辰恕さんの影響を受け、幼少期からシマ唄に親しみ、海外公演や数多くのアーティストと共演してきた。

 

 コンサートは喜界島固有のシマ唄が消滅することを懸念していた朝崎さんが自身のルーツである喜界島に恩返しをしたいという強い思いもあり、実行委の協力を得て実現した。

 

 朝崎さんは「ご先祖様の引き合わせで、喜界島の皆さんに会うことができたことに感謝します」とあいさつ。祖母や父とのエピソードを交えながら、語り掛けるように14曲を披露した。観客からは大きな拍手が贈られた。

 

 奄美ゆかりのミュージシャン・マブリや喜界島の唄者、琉球舞踊との共演や、自身がノロ役で出演している映画「神の唄」の上映もあった。

 

 来場した喜界町荒木の久保明子さん(58)は「朝崎さんの神秘的な歌声に心を打たれた。言葉でうまく表現できないくらい素晴らしいステージだった」と感動した様子だった。