奄美3祭りを紹介 アラセツ、十五夜踊、シバヤ 「ニッポン 離島の祭り」

2018年09月13日

芸能・文化

与論十五夜踊を採用した表紙(上)。平瀬マンカイの章

与論十五夜踊を採用した表紙(上)。平瀬マンカイの章

  ㈱グラフィック社(東京)は9月、「ニッポン 離島の祭り」を刊行した。全国の有人離島で行われる34の祭りを取り上げた。奄美関係はアラセツ(奄美大島)、与論十五夜踊(与論島)、諸鈍シバヤ(加計呂麻島)を紹介した。表紙は与論十五夜踊に登場する豪傑・朝比奈を採用。「離島であるがゆえに受け継がれてきた祭り。ニッポンの宝」が目を奪う。

 

 文と写真は箭内(★やない)博行さんが担当した。箭内さんは20年かけて国内340の有人離島を歩いた。本書は季節ごとに行われる祭りを紹介。迫力満点の写真、優しい目線が印象的だ。奄美関係は「秋」に掲載されている。

 

 「アラセツ」は龍郷町の平瀬マンカイとショッチョガマ(ショチョガマ)、奄美市笠利町佐仁地区の八月踊りを紹介。与論十五夜踊、諸鈍シバヤは特徴的な演目の詳細を解説した。「ボゼ」(悪石島)、「パーントゥ」(沖縄・宮古島)の章も目を引く。

 

「ニッポン 離島の祭り」平瀬マンカイ 久岡 「離島は島国日本の縮図。そして祭りとは古(★いにしえ)より連綿と受け継がれてきた民の切実な祈りと習い。離島の伝統ある祭りを知るということは、この国の原型を知るということ」(著者)

 

 本書は定価2200円(税別)。http://www.graphicsha.co.jp/グラフィック社。