鹿児島市で初の巡回展 奄美を描く美術展

2018年12月05日

芸能・文化

奄美を描いた作品を鑑賞する来場者=4日、鹿児島市立美術館

奄美を描いた作品を鑑賞する来場者=4日、鹿児島市立美術館

 奄美の自然や文化をテーマにした公募展「第17回奄美を描く美術展」(同実行委員会主催)の巡回展が1日から鹿児島市の市立美術館で開かれている。奄美で生涯を閉じた日本画家田中一村の生誕110年を記念し、県本土では初めて開催した。油彩から水彩、工芸までバラエティーに富んだ作品を楽しめる。

 

 今年は県内外から98点が寄せられ、入賞12点、入選50点を選んだ。巡回展はウミガメを題材にし、大賞に輝いた上田泰徳さん(東京都)の「帰還」など26点を展示した。

 

 カメやエイとたわむれる少年、色鮮やかなサンゴ礁、ガジュマルの大木。奄美の特徴的なモチーフを生かしつつ、技法は多種多様で作家の個性を味わえる。

 

 観覧無料、9日まで(午前9時半~午後6時、最終日は午後3時閉場)。県奄美パーク田中一村記念美術館の前野耕一学芸専門員は「作家それぞれの感性で奄美を表現した作品に触れてほしい」と来場を呼び掛けている。