ロボギャルズが初来島 理系女子らが小学生を指導 徳之島町

2023年09月13日

子ども・教育

出張授業でロボットの挙動を見守るロボギャルズメンバーと児童=12日、徳之島町の亀津小

霧島市の鹿児島工業高等専門学校(鹿児島高専)の女子学生でつくる「ロボギャルズ鹿児島」の出張授業が12日、徳之島町立亀津小学校(池田昌弘校長、児童360人)であった。徳之島での開講は初めてで、同小の5年生約60人が受講。鹿児島を代表する理系女子たちからロボットを動かすためのプログラミングについて学んだ。

 

ロボギャルズは工学分野に興味を持つ女子の育成を目的に2008年にオーストラリア・メルボルン大学の学生が設立したボランティア団体。ロボギャルズ鹿児島は17年に日本3番目の支部として発足し、現在7人の女子学生が所属している。

 

出張授業は鹿児島高専の主催で、今回の授業のためにメンバー5人、引率教諭2人が来島した。県内離島での開催は年1回実施の予定だったがコロナ禍で中止が続き、2019年9月に奄美大島で開催して以来2回目。

 

授業では海外玩具メーカーが開発したプログラミング学習用のロボットを使用。ロボットには動力機関のほか、センサーが備わっており、児童らはセンサーで得られた情報に対し、どう動くかをロボットに指示するプログラムをノートパソコンで作成した。

 

プログラム完成後、実際にロボットを動かしたところ、うまく動いたり、迷走したり、転倒したりと、グループによって結果はさまざま。児童らは歓声を上げながらロボットの動作を見守り、プログラミングの楽しさと難しさを体験した。

 

受講した木下遼君(11)は「いつものプログラミングの授業より楽しく勉強できてロボットが活躍できる未来を感じた。僕も高専に入れるように勉強を頑張りたい」と笑顔を見せた。

鹿児島高専は現在、5学年で1044人の学生がおり、女子は全体の2割弱。講師として参加した5年生の脇田七夏さん(20)は「徳之島の子どもたちは明るく元気で私たちも教えていて楽しかった」と授業を振り返り、「私も小学生の時に工学系のワークショップを体験したのが高専を目指したきっかけ。勉強を頑張るためにもまずはいろんなことに興味と意欲を持つことが大切」と児童らへ助言を送った。

 

ロボギャルズ鹿児島の出張授業は、13日、同町の亀津中と亀徳小でも開催する。