古仁屋小校舎建て替えへ 行政、保護者ら意見交換 瀬戸内町
2025年05月01日
子ども・教育

模型を前に改築後のイメージを共有するワークショップ参加者=25日、瀬戸内町役場
老朽化で建て替えが必要となっている瀬戸内町立古仁屋小学校(岩本博裕校長、児童256人)の基本設計についてのワークショップが25日、同町役場であった。行政、建設業者、保護者ら14人が参加。建設から約60年が過ぎた旧校舎3棟を解体した後、新校舎と屋内運動場を新設するなど改築後のイメージを共有した上で意見交換を行った。
同校は1888(明治21)年に開校。95(同28)年に現敷地に移転した。解体が予定されているのは校庭正面に面している3棟(増築部含む)で1961~65年度に建てられた校舎。2024年度の耐力度調査で危険建物と判断され、建て替えのための国庫補助事業(危険改築事業)の対象となっている。
ワークショップは建て替えに町民の意見を反映する目的で町教育委員会が主催した。旧校舎3棟解体後の校庭正面敷地に新校舎1棟を建設し、現在、校庭にある体育館は解体して現校舎のある場所に屋内運動場として新設する素案やスケジュール案が示された。
新校舎は鉄筋コンクリート造り2階建てで、延べ床面積は1680平方メートル。屋内運動場は885平方メートルで現体育館よりも285平方メートル広い。1991年度に建てられた校舎2棟は残され、新校舎や屋内運動場と隣接する。
ワークショップでは新校舎の模型も用意され、屋内運動場、新校舎、現存する校舎に囲まれる空間を屋根付きの「高屋根ひろば」として利用するアイデアも示された。ひろばがあることによって雨の日の校舎間の移動も改善するという。

築60年が過ぎ解体予定の古仁屋小学校の旧校舎(手前と奥)
参加した町民からは学童保育や低学年の利用を考慮して「トイレの数や利便性は?」「足の洗い場や、温水が使える設備がほしい」などの質問や要望があった。
ワークショップで示された整備スケジュールでは今年度内に仮設校舎建設の発注と旧校舎解体に着手。26~27年度に新校舎建設を、27~28年度に屋内運動場の建設を予定している。
同町教委総務課の徳田義孝課長は「改築で送迎時の車の混雑なども改善される見込み。今後もワークショップを重ねて町民の意見を取り入れていきたい」と説明した。