ごみ問題の対応策を提案 樟南第二高校で研究発表会

2021年12月21日

子ども・教育

研究発表で自主制作した紙芝居を実演するグループ=17日、樟南第二高

樟南第二高校(牧園弘光校長、生徒232人)商業科の生徒による課題研究発表会「残そう!きれいな徳之島」が17日、同校であった。発表会には7グループ、延べ25人の生徒がごみ問題に関する調査内容を発表。訪れた島内自治体関係者ら約20人へごみ問題への対応策を提案した。

 

研究発表会は、同校と徳之島愛ランドクリーンセンターが協力して実施。生徒らは9月からクリーンセンターのごみ処理の実態などを調査し、SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、ごみ問題の解決策を探った。

 

発表会では生徒らが、ごみ削減のためのさまざまなアイデアを提案。ごみを減らすための3R(リデュース、リユース、リサイクル)に、Rot(腐る)を加えた4Rの推進で、生ごみの堆肥化などによる削減効果が期待できることなどを紹介したほか、投票用紙代わりにペットボトルのふたを使用したアンケートを実施したところ、徹底されていなかったペットボトルの分別が改善したなどユニークな実証実験の結果も示された。

 

高校生でもできる取り組みとしてボランティア清掃への参加のほか、幼い子どもたちへ理解してもらうための紙芝居制作を提案するグループもあり、生徒らが実際に手作りした紙芝居の実演もあった。

 

紙芝居の絵や脚本を担当した眞形姫麗さん(2年)は「クリーンセンターで分別されていないごみの多さとそれを手作業で分けている職員の苦労を知ってショックだった」と制作のきっかけを語り、「幼い子でも内容が分かるように絵や言葉遣いを工夫した。今後は出張読み聞かせなどを実施して、ごみ問題の周知に協力したい」と思いを述べた。

 

徳之島愛ランド広域連合の穂浩一事務局長は「しっかり調査してくれていたことが分かったし、私たちが思いつかないようなアイデアもあった。センターの業務に役立てたい」と話し、「高校生の研究に協力するのは初の試みだったが、今後も継続したい」と笑顔を見せた。