ふ化した子ガメ86匹を放流 笠利町屋仁小

2018年08月25日

子ども・教育

子ガメを海に放す児童ら=24日、奄美市笠利町屋仁

子ガメを海に放す児童ら=24日、奄美市笠利町屋仁

  奄美市笠利町の屋仁小学校(外戸口浩春校長、児童18人)は24日、校内のふ化場でふ化した子ガメを近くの海に放流した。19日夜に86匹の誕生を確認。台風19号が過ぎ、天候が落ち着いた24日夕、地域住民らとともに大海原への旅立ちを見送った。

 

 学校近くの屋仁海岸は砂浜が狭く、満潮時に卵が流される恐れがある。ウミガメの卵を保護するため、2012年から市教育委員会の許可を得て校内にふ化場を設置している。

 

 ウミガメ保護監視員の指導の下、今年は6月25日に同海岸で109個の卵を保護。約2カ月間、5・6年生を中心に児童たちは当番で気温や砂の温度、湿度を計測し、散水などの世話をしてきた。

 

 集落放送などでの呼び掛けもあり、集落内外の中高生や家族連れなど約100人が放流に参加。「波に負けるな、頑張れ」などと声を掛けながら、子ガメを放流した。

 

 屋仁小6年の山原佳怜さん(12)は「大きくなってまた屋仁の砂浜に来てほしい。来年以降もまた放流に参加したい」と笑顔で話した。