奄美活性化、オックスフォード大生らと研究 大島高校
2018年08月05日
子ども・教育
奄美市名瀬の県立大島高校(竹井俊久校長、生徒758人)で4日、「オックスフォード×奄美 奄美市の課題・可能性を探る」と題した研究会があった。イギリスのオックスフォード大学の学生や元院生ら7人が来校し、大島高校の生徒ら約30人と地域活性化などについて語り合った。
奄美市の魅力ある学校づくり支援事業の一環で2015年に始まり4回目。鹿児島県出身で一般社団法人グローカルアカデミー代表の岡本尚也さん(33)が協力した。
大島高校の生徒2人が奄美群島の活性化などをテーマに英語でプレゼンテーションした後、参加者全員で意見交換した。
2年生の森悠里さん(16)は、奄美大島には住民同士が助け合う「結いの精神」があると説明。自然災害を減らす方法などに▽自治体と民間企業が協力して避難経路の整備などを行う▽国からの補助金などを活用し避難所などの大規模工事を行い、経済活性化につなげる▽地域行事に行くときに高齢者や移動に補助が必要な人と一緒に行動する―の「減災三つの提案」を発表した。
オックスフォード側が「公共工事の経済効果は短期にとどまるのではないか」と質問すると、森さんは避難所にユニバーサルデザインを取り入れて観光施設に活用する案を示した。
3年生の中山莉季さん(17)は「体感的なやすらぎの可能性」と題し、心理的ストレスを減らす方法を考察。茶道とフラダンス、八月踊りの経験から感謝や喜びといったプラス思考を伴う運動が心身の健康にいい影響を生むと訴えた。オックスフォード側は「因果関係を明確に表現すれば説得力が増す」などとアドバイスした。
会の後、森さんは「いろいろな視点の意見があり、考え方の幅が広がった」、中山さんは「英語でのプレゼンテーションを楽しんでできた。会話力を上げていつかハワイにフラダンスの勉強に行きたい」と話した。
5日は同校で中学生を対象に、元院生らと英語を交えたフリーディスカッション会がある。