島口劇を披露 県入賞の留学生弁論も 住用町市小中学校

2020年11月03日

子ども・教育

島口劇を披露し、保護者ら観客に手を振る児童生徒ら=1日、奄美市住用町の市小中学校

島口劇を披露し、保護者ら観客に手を振る児童生徒ら=1日、奄美市住用町の市小中学校

 奄美市住用町の市小中学校(谷山弘毅校長、児童生徒11人)は1日、学習発表会・校区文化祭を開いた。児童の創作童話を原作とする島口劇を児童生徒らが披露したほか、同市の「奄美くろうさぎ留学」で転入してきた生徒が県大会で入賞した弁論を発表。保護者や住民たちは、個性あふれる舞台発表や展示作品から児童生徒の成長を感じ、目を細めていた。

 

 今年のテーマは「市へ広がれ!文化の風 楽しい笑顔を目指して」。児童生徒の元気いっぱいの合唱や楽器演奏、保護者ら集落住民による余興、高齢者と児童生徒合同の伝統芸発表など、小規模校ならではの地域一体となったプログラムが繰り広げられた。

 

 児童生徒と教職員による島口劇は、2017年度ネリヤカナヤ創作童話コンクールで優秀賞に輝いた渡愛優さん(当時市小1年)の作品「トビラじまのアミさま」が原作。市集落に住む女の子が守り神に会うため、集落沖のトビラ島を目指す冒険物語で、児童生徒らの熱演に会場から拍手が湧き起こった。

 

 今年4月に東京から留学制度で転入してきた権藤遥奈さん(14)は、8月にあった少年の主張鹿児島県大会で優良賞を受賞した弁論「不登校を乗り越えて」を発表。当時から少し内容を変え「不登校になった人も周囲も互いに偏見を持たず、関わっていく必要がある」と堂々と意見を述べた。

 

 児童生徒の舞台発表を見守った市集落の森紘道区長(72)は「自分たちで作品をつくり上げた努力、懸命に観客へ語り掛ける姿に感動した」と振り返った。