島唄講座に児童ら真剣 講師は唄者の里さん 古仁屋小学校

2022年06月03日

子ども・教育

唄者の里さんが講師を務めた島唄の出前講座=1日、瀬戸内町古仁屋

瀬戸内町の古仁屋小学校(鶴田和仁校長、児童282人)で1日、島唄に関する出前講座があった。講師は町立図書館郷土館係で唄者の里朋樹さん(31)。4年生の児童43人が参加し、生の演奏を聞きながら島唄や三味線について学んだ。

 

総合的な学習の時間を活用した奄美文化を学ぶ活動の一環。4年生の児童らが事前に話し合って挙げた①ケンムン②島唄③島口(方言)④島料理⑤大島紬│の五つのテーマについて出前授業を実施する。

 

この日は里さんが「わきゃシマぬ唄」と題し講義を行い、シマ(集落)の歌として地域ごとに口伝えで継承されてきた島唄の歴史や歌の種類などについて分かりやすく説明。薩摩藩による支配の歴史にも触れながら、島民の苦しい生活を歌った「しわじゃ節」などを演奏し、児童らは真剣な表情で聞き入っていた。

 

このほか、沖縄と奄美の三味線や曲調の違い、55の集落がある瀬戸内町の島唄などについても紹介。里さんは「島唄は誰かが歌わないと無くなっていく。伝統芸能というより、誰でも歌える身近な唄・楽器として扱ってほしい」と児童らに呼び掛けた。

 

児童代表のあいさつをした福元希乃花さん(9)は「何でも歌になることや、沖縄と奄美の三味線の違いが面白かった。これからも奄美の文化について調べたい」と感想を話した。