慶応大学生と学習交流 地域課題解決の糸口探る 人口減少などで意見交換 徳之島高

2022年09月16日

子ども・教育

調査グループの慶大生(奥2人)と意見を出し合う高校生=14日、徳之島町の徳之島高校

【徳之島総局】「地域活性化へ向けた歴史的研究」をテーマに徳之島を訪れた慶応義塾大学の学生11人と、徳之島高校の生徒27人が参加する学習交流会「徳之島みらい会議」が14日、同高校であった。高校生と大学生らはそれぞれの視点から意見を出し合い、島が抱える人口減少などの課題解決への糸口を探った。

 

来島したのは同大経済学部の橋口勝利教授(47)のゼミを受講している学生ら。橋口教授と学生は13日に来島し、15日まで徳之島で聞き取り取材を実施した。徳之島での現地調査は初めて。

 

徳之島高校からは総合的な探究の時間で地域学習に取り組む2年生が交流会に参加。島に住む立場から地域の課題解決へのアイデアを出し、まとめた提言を大学生との2人一組で発表した。

 

交流会に参加した太山颯さん(17)は「慶応大学の人たちはとても気さくで、話しやすい。会話の進め方もスムーズで、頭の良さを感じた」と感想を語り、「自分も関東の大学を目指していると伝えたら、助言も頂いた。きょうの経験を受験勉強への励みにしたい」と笑顔を見せた。

 

慶応大学4年生の内川隆景さん(22)は「高校生たちは島への思いや考えを積極的に話してくれて参考になった」と話し、「学生全員が徳之島に来るのは初めて。3日間という短い期間だが、景観や地形など目に見えるもの以外にも、島民の宗教観や自然観などへの理解も深めたい」と語った。