戸円小跡地がキャンパスに インフィニティ国際学院が滞在 大和村

2023年10月28日

子ども・教育

インフィニティ国際学院の新キャンパスとなった旧戸円小学校で伊集院幼村長の講話に耳を傾ける同学院中等部の生徒ら=26日、大和村

大和村と昨年10月に包括連携協定を結んだ全寮制のインターナショナルスクール「インフィニティ国際学院」(大谷真樹学院長)の中等部は26日、2013年に廃校となった同村の旧戸円小学校の教室利用を開始した。同日は伊集院幼村長が講話を行い、大和村の魅力や取り組みを紹介し、生徒らが耳を傾けた。

 

同学院は19年に高等部、22年に中等部が開校。国際的な視野を持つリーダーの育成を目指し、英語習得や探究活動に力を入れている。生徒らは国内外の学習拠点でフィールドワークなどを行い、探求心や問題解決能力を養う。

 

中等部では町全体の教育を舞台とする「タウンキャンパス」構想を基に、21年から北海道上川町で地域と連携した教育の取り組みを実践。大和村と上川町二つのキャンパスを一定期間ずつ滞在し、移動する。今年度の中等部在籍者数は4人。

 

生徒と引率者は今月17日に奄美大島に来島し、大和村を中心に12月1日まで滞在。26日までには、大和浜集落の伝統行事「棒踊り」を体験したり、国直集落の豊年祭に参加したりした。滞在期間は村民体育大会への参加や島内一人旅などを計画しているという。

 

この日は伊集院村長が大和村の成り立ちなどの歴史や各種行事、医療状況、奄美群島日本復帰70周年についてなど幅広く説明。「旧戸円小学校がこのような形で再開できたことをうれしく思う。大和村の地域住民や子どもたちとも積極的に交流し、感じたことや魅力を多くの人に伝えてほしい」と呼び掛けた。

 

今年9月にネパールから同校へ入学した吉田天人さん(3年)は「大和村が発展した歴史を知ることができた。もっと村の人と触れ合い、暮らしを学びたい。豊年祭では初めて相撲を体験し、またやりたいと思った」と話した。