気球と専門店の味楽しむ 卒業生の思い出づくりを応援 徳之島高校でYELLプロジェクト

2023年03月19日

子ども・教育

熱気球のバルーン内部を見学する卒業生ら=17日、徳之島町の徳之島高校

県立徳之島高校の卒業生を対象とした「徳高生にyell(エール)プロジェクト」が17日、徳之島町の同校であった。同校で地域人材育成プログラムに取り組んでいる日本航空(JAL)と全国チェーンのスープ専門店「スープストックトーキョー」が協力して、同店の店舗を1日限定でオープンしたほか、同校OBの協力による熱気球体験も実施。島からの旅立ちを控えた卒業生ら約30人が参加して思い出づくりを楽しんだ。

 

プロジェクトは徳之島町が主催。新型コロナウイルス禍で学校行事が制限された卒業生の思い出づくりを目的に、ふるさと納税を活用して実施した。

同校OBの髙崎正風さん(33)=宮崎県在住=が代表を務める熱気球チーム「薩摩大志」が来島。強風のため当初予定していた気球の搭乗体験はできなかったものの、座学で気球の魅力について伝えたほか、体育館でバルーンを膨らませて内部の構造を見学する機会を設けた。

 

スープストックトーキョーの1日限定店舗は県内でも初めて。スタッフらが同店の一番人気メニュー「オマール海老のビスク」など4種のスープを提供して卒業生を喜ばせた。また、スタッフや髙崎さんらが自らの進学先や就職先での体験を発表するなどして卒業生らに助言した。

 

卒業生の竹下翔さん(18)は「進学先の大学に入学するのは島では自分だけなので不安があったが、同じ境遇の先輩から助言をもらえて安心できた。野球と勉学の文武両道を目指し、まずはしっかり一人暮らしできるよう頑張りたい」と笑顔を見せた。

 

髙崎さんは「私も大学で熱気球に出合った。大学はいろんなことに挑戦できる場所。後輩たちは、夢と希望を持ち、積極的で楽しい人生を送ってほしい」とエールを送った。