科学を身近に感じよう 鹿工業高専准教授が出前授業 鹿大生も実習でサポート 笠利町の緑が丘小

2023年09月06日

子ども・教育

鹿児島大学教育学部の学生のサポートを受けながら、万華鏡づくりに挑戦する緑が丘小の児童=5日、奄美市笠利町

奄美市笠利町の緑が丘小学校(中村俊一校長、児童24人)で5日、鹿児島工業高等専門学校(霧島市)による理科の出前授業があった。同小学校の1~3年生14人と、5、6年生各1人が参加。児童らは科学を身近に感じ、工作を通して光の性質に関する仕組みを楽しく学んだ。

 

出前授業は、離島小学校の児童に理科への興味を高めてもらうことなどを目的に、同高専が昨年から実施している。

 

昨年は学生が講師となり、オンラインで授業を実施。今年は同高専の池田昭大准教授と町泰樹准教授が対面で授業を行った。

 

2人は「電磁波・光を学ぼう」をテーマに、電磁波の種類や光の性質を説明。電磁波は電波、マイクロ波、赤外線、光、紫外線、X線などがあり、波長の長さによって特徴が変化。波長が長いと赤い光、短いと青い光になることなどを紹介した。

 

児童らは「光の屈折」や、赤、緑、青の3色を混ぜると白色になる「光の三原色」について学んだあと、紙コップと分光シートを用いた万華鏡作りに挑戦。万華鏡を通すと、蛍光灯の光が虹色に見える現象に歓声を上げた。

 

6年生の永田紘哉さん(11)は「太陽光はオレンジ色だけと思ったら、いろんな色があると聞いて驚いた。光が屈折する仕組みも初めて知った」と話した。

 

同日は鹿児島大学教育学部の学生らも実習で同小学校を訪れ、出前授業をサポート。喜界島出身の俊山里穂さん(20)は「初めて複式学級の授業を見て、多くの発見や利点を感じた。離島と本土の教育格差是正が目標だが、新たな視点で離島教育を体感できている」と語った。