間伐材でカスタネット作り 瀬戸内町の諸鈍小

2018年06月29日

子ども・教育

カスタネットの形に加工した間伐材と完成品=28日、瀬戸内町

カスタネットの形に加工した間伐材と完成品=28日、瀬戸内町

 瀬戸内町立諸鈍小学校(中別府久人校長、児童16人)の全児童を対象にした「木育」の体験学習が28日、同町の加計呂麻島展示・体験交流館であった。講師は北海道認定木育マイスター(指導者)の柴田智幸さん(43)=北海道中標津町。児童は北海道産の間伐材を使ったカスタネット作りを通じて、自然と人との関わりを学んだ。

 

 木育とは北海道庁などが提唱する教育概念。子どものころから木を身近に使うことを通じて、人と木や森との関わりを主体的に考えられる人材の育成を目指す。柴田さんは木育を広めるために初来島。同校に企画を提案した。

 

 柴田さんは「人が生きていくのに木はとても大事」と話し、北海道では家を吹雪から守るために木を格子状に植生させて防風林にしている地域もあると児童に紹介した。

 

 カスタネットの材料には中標津町にある防風林から採取したカラマツやミズナラ、白樺などの間伐材の枝部分を使用。柴田さんらが約3カ月間乾燥させ、カスタネットの形に加工したものを持参した。

 

柴田さんの指導でカスタネットを作る児童=28日、瀬戸内町

柴田さんの指導でカスタネットを作る児童=28日、瀬戸内町

 児童たちは紙やすりで木の表面を磨き、ゴムひもを通してカスタネットを組み立てた。仕上げにマジックで絵を描いたり名前を入れたりして飾り付けた。

 

 6年生の吉川南海さん(11)は「カスタネットは初めて作った。つるつるになるように丁寧に木を磨いた。学校で友達と鳴らして遊びたい」と話した。