卒業生祝福し、学校再開も願う 瀬戸内町の秋徳小中学校
2020年03月13日
子ども・教育
児童生徒の減少で2020年度から休校する瀬戸内町立秋徳小中学校(德丸佳大校長、児童生徒4人)ではこの日、中学校の第59回卒業式があった。保護者や地域住民、鎌田愛人町長ら約40人が出席し、卒業生2人の新たな旅立ちを祝福するとともに学校の早期再開を願った。
秋徳小中学校は1899(明治32)年に押角尋常小学校秋徳分校として開校。1948(昭和23)年に秋徳小学校と改称し、中学校分校を設置。52年から現在の小中併設校となった。これまでに小学校は1821人、中学校は545人の卒業生を輩出している。
本年度は崟優幸さん、金原光希の2人が卒業し、在校生の児童生徒2人も近隣の諸鈍小中学校に転校することになったため、来年度からの休校が決まった。
式では德丸校長が、神奈川県から転入した崟さんと、京都府から転入した金原さんに「道はそれぞれ違うが秋徳で培った経験は必ず生きてくる。困難も楽しみ、なりたい自分の夢に向かって日々努力してほしい」とはなむけの言葉を贈った。
在校生送辞に続いて、崟さんは「先生や後輩たち、地域のおかげで楽しい学校生活が送れた。感謝の心を忘れず高校でも頑張っていきたい」、金原さんは「地域の人たちとも絆を深められてよかった。今よりもっと成長できるよう新たなことに挑戦したい」と答辞を述べた。
退場時には在校生の盛亜衣実さん、盛那南亜さん姉妹が「行きゅんにゃ加那」を唄と三線で演奏し2人を送り出した。
同校卒業生で秋徳集落の徳豊志区長(60)は「歴史ある秋徳校の休校は地域住民にとって耐えられない悲しみ。何らかの形で再興を目指したい」と語った。