支援計画素案を協議 奄美市子ども・子育て会議

2019年12月21日

政治・行政

 計画素案を協議した奄美市子ども・子育て会議=20日、同市名瀬

計画素案を協議した奄美市子ども・子育て会議=20日、同市名瀬

 奄美市子ども・子育て会議(奥田敏文委員長、委員14人)は20日、市役所会議室で第3回会合を開いた。年度内の策定を目指す「第2期子ども・子育て支援事業計画」(2020~24年度)の素案について協議。一時預かり事業のニーズ増や保育士確保策、島口教育の推進など、市を取り巻く現状や課題が指摘された。事務局では意見を基に計画案を取りまとめた後、来年2月にパブリックコメント(意見公募)を行う予定。

 

 計画素案全6章のうち、第4~6章の「施策の展開」「事業計画」「計画の推進体制」を協議した。

 

 第4章「施策の展開」では6項目の基本目標に沿って「保育士や幼稚園教諭の確保、資質向上」「一時預かり事業」「子育て情報の一元化、情報提供」など、具体的な施策が盛り込まれた。

 

 このうち幼稚園や保育所の一時預かり事業は保護者の▽仕事の都合▽通院▽自身の活動▽リフレッシュ―などの場合とされている。

 

 幼稚園関係の委員からは「10月の幼保無償化以降、人数が増えている。現在は共働きを条件にしているが、リフレッシュを理由にお願いされた場合、急な預かりがどれだけいるか予想できない。職員も確保しないといけない」と懸念する声が上がった。

 

 市側は「核家族化などで孤立した母親が子育てに悩み、虐待につながるケースがみられる。リフレッシュとは子どもに手を出す前に育児から離れてみるという観点」として理解を求めた。

 

 全国的な保育士不足を指摘した委員は「行政も具体的なアイデアを出さないと新卒確保は難しいのでは」と指摘。市側は新卒ルーキー家賃補助事業など市の施策を紹介した。

 

 このほか島唄・島口教育の充実、病児・病後児保育の事業推進を求める要望も上がった。

 

 会合では来年度開園予定の朝日認定こども園について、施設設置と定数を承認した。