禧久氏5選、寿氏2選 投票率は過去最低56・28% 県議選・大島郡区
2023年04月10日
政治・行政
任期満了に伴う鹿児島県議会議員選挙は9日投票があり、即日開票された。定数2に対して3人が立候補した大島郡区は、1万2014票を獲得した自民現職の禧久伸一郎氏(66)=徳之島町=がトップで5選を飾った。自民現職の寿肇氏(49)=伊仙町=も8520票を得て2選を果たした。無所属新人の盛本学氏(56)=同=は現職2人の壁に阻まれ、涙をのんだ。寿氏と盛本氏の票差は3159票だった。投票率は過去最低の56・28%で2019年の前回を4・02ポイント下回った。
禧久氏は後援会を軸に組織力を生かした運動を展開。地盤は徳之島だが、他の島でも優位に選挙を進め着実に票を集めた。格安航空会社(LCC)路線誘致や物価高騰対策などを公約に掲げ、支持を広げた。
寿氏は1期4年の実績もアピールしつつ、農家目線での農業振興や教育の充実による人材育成などを訴えた。農業従事者や子育て世帯を含む幅広い世代へ支持を浸透させた。
盛本氏は「うらぎらない政治」を掲げ、反現職の票の取り込みや浮動票の掘り起こしを狙ったが、地盤の伊仙町以外では票が伸び悩んだ。
郡区は奄美の有人8島10町村(奄美市と龍郷町除く)にまたがる選挙区で、選挙期間中は3氏とも悪天候による定期船の欠航にも悩まされた。
投票は10町村の81カ所で午前7時から午後6時まで(瀬戸内町の20カ所で1~2時間短縮)行われた。同8時から開票作業が始まり、大島郡区は同10時までに開票率100%となった。
郡区の当日有権者数は4万6674人(男2万3190人、女2万3484人)。投票者数は2万6266人(男1万3205人、女1万3061人)だった。