分かりやすい計画に 奄美市 総合計審が初会合

2023年06月06日

政治・行政

安田壮平市長から諮問を受けた奄美市総合計画審議会の惠上イサ子会長(右から2人目)=5日、奄美市名瀬

奄美市総合計画審議会(惠上イサ子会長)の第1回会合が5日、奄美市名瀬の市民交流センターであった。安田壮平市長から委嘱を受けた委員15人が、2020年度末で期限を迎えた総合計画に代わる奄美市の新たな最上位計画の策定に向けて議論した。計画の方向性について委員から「すべての市民が共有できるシンプルで分かりやすいものに」といった意見があった。23年度中の計画策定を目指す。

 

審議会は推薦による公共団体役員や有識者、公募の市民ら民間委員で構成。安田市長から「将来にわたり持続的な社会の構築に向けた施策、事業の指針となる最上位計画が必要」との諮問を受け、議論を始めた。

 

会議では各委員から事前に聞き取った意見を踏まえ、事務局で用意した「計画の方向性」を確認した。

 

具体的には①シンプルで分かりやすい計画にする②重要課題は人口減、労働力不足、少子化対策の3点③時代の変化に合わせ「変えていくもの」と「残すべきもの」を理解・共有すること―を各委員の共通意見として確認。

 

その上で新計画は「単に行政の事業・施策展開をまとめたものではなく、市民、企業、行政など『奄美市民』が一体となり、将来にわたって目指すべき姿やこれからの方向性を示すものとする」と位置付けた。

 

委員からは「お年寄りから子どもまで分かりやすい言葉で、視覚的にも手にとりたくなるシンプルなものに」や「計画は分厚い冊子でも、全戸配布できる概要版などを作り、市民一人ひとりが(市政を)自分事として捉えられるようなものを」などの意見があった。

 

また委員それぞれの立場から雇用、農業、観光、建設、教育、医療・介護、子育てなど各分野の課題を出し合い、担い手不足などの現状を再確認した。

 

今回出た意見や、これから開く策定委員会での議論、パブリックコメントなどを基に事務局で計画の骨子案を策定。9月ごろ開催の第2回会議は骨子案を基に議論する。来年1月をめどに計画案をまとめ、市議会3月定例会に提出する予定。