増産基金予算確保に全力 高鳥農水副大臣が視察 徳之島

2018年10月22日

政治・行政

県職員から被害状況を聞き取る高鳥農林水産副大臣(右から2人目)=21日、伊仙町伊仙

県職員から被害状況を聞き取る高鳥農林水産副大臣(右から2人目)=21日、伊仙町伊仙

 【徳之島総局】高鳥修一農林水産副大臣は21日、9月末に奄美群島を縦断した台風24号で被災したサトウキビほ場や製糖工場の視察のため徳之島を訪れた。高鳥副大臣は「サトウキビの倒伏や潮風害、高潮による被害は甚大。今月15日にサトウキビ増産基金が発動したが、今後の調査で増える可能性のある被害分も対応できるよう、農水省として予算確保に全力で取り組む」と述べた。

 

 視察には金子万寿夫衆院議員(鹿児島2区)、農水省と九州農政局の職員13人、中村かおり副知事ら県職員10人が同行した。

 

 視察したのは暴風雨による折損や葉部裂傷、高潮被害にあった徳之島3町のキビほ場と南西糖業㈱伊仙工場の計4カ所。地元農政関係者や生産者、県職員から被害状況の説明を受けた。

 

 高鳥副大臣は「台風被害にがっかりしている生産者に希望を持っていただくためにも、対策を農水省として取らなくてはいけないと再認識した。与党とも連携しながらしっかりとした対応が取れるよう、鋭意検討を進めていく」と述べた。

 

 伊仙町内の33ヘクタールでキビを生産する会社を経営する大竹勝人さん(55)=同町阿三=は「近年の不作続きと昨年の低糖度があり、今期は台風通過前まで生育状況が良かっただけに、台風にやられたショックは大きい。国の力で支援していただければ」と期待した。