奄美の自治体 職員採用試験日程

2018年08月05日

政治・行政

 奄美の自治体は7月以降、職員採用候補者試験の受験者を募集している。2018年度は全12市町村が9月16日に採用試験を予定。売り手市場の傾向が続く中、優秀な人材を確保しようと対象年齢を引き上げたり、採用後の居住地規制を廃止したりするなど、さまざまな知恵を絞る。例年同様、締め切り直前の駆け込み型応募が予想され、いずれの市町村も序盤の申し込み状況は低調だ。

 

 全国的な景気回復に伴い、地方では人材不足に苦慮している。自治体も例外ではない。

 

 奄美市は一昨年から2年間、試験を他町村とは別日に実施した。受験者が増えた半面、昨年度は合格後の辞退が5人出る結果に。さらに試験設定日が地元高校の体育祭とも重なっていたことから、本年度は9月第3日曜に戻した。

 

 17年度の受験者数は246人。1日現在の応募は26人と低調だ。市総務課は「売り手市場が続き、欲しくても集まらないのが現状」としつつ、「専門学校や高校に案内を送ったほか、出向職員のいる東京、大阪、沖縄の郷友会でもPRしている」と周知に力を入れる。

 

 和泊町は本年度、一般事務職の年齢上限を30歳から35歳に引き上げた。大和村は民間企業等職務経験者試験(キャリア枠)を初めて導入。担当者は「応募の幅を広げ、優秀な人材を確保したい」と話す。

 

 本年度から居住地の限定条件を廃止した瀬戸内町は「憲法で居住の自由が認められているため。もちろん分母(受験者数)を増やしたい狙いもある」。

 

 徳之島町は福祉政策を充実させるため、数年ぶりに社会福祉士を募集した。喜界町は町政の重点事項を反映し、一般事務Cとして埋蔵文化財の調査・研究のための職員を採用する。 与論町は受験者の負担を考慮し、例年と同じく筆記や面接などの全日程を原則1日間に設定した。

 

 龍郷町は「1週間前に申し込みが増えるのがいつもの傾向。早めに応募してほしい」、宇検村は「まだ件数は少ない。これから増えるのではないか」と駆け込み応募に期待を寄せた。

 詳細は各市町村ホームページで確認できる。