奄美トレイル550キロを走破 「走る冒険家」岩元さん 大島支庁長を表敬訪問

2023年10月06日

政治・行政

県大島支庁を訪れ奄美トレイルの完走を報告する岩元みささん(右)=5日、奄美市名瀬

「走る冒険家」として海外の過酷な長距離レースを次々と走破しているマラソンランナーの「Pon」こと岩元みささん(30)=鹿児島市=が5日、奄美市名瀬の県大島支庁を表敬訪問し、奄美群島をつなぐ総延長約550キロの奄美トレイルの完走を報告した。県が把握する完走者は岩元さんで2人目。新川康枝支庁長は「奄美の魅力を感じながら走っていただけてうれしい。これからも応援しています」と祝福した。

 

奄美トレイルは県が設置する長距離の自然歩道で、群島内8島に14エリア51コースがある。2016年からコース選定を行い、21年1月に全線開通した。

 

岩元さんは鹿児島市の飲食店に勤務する傍ら、18年に「世界で最も過酷」と称されるサハラマラソン(237キロ)を完走。その後もイランやモンゴル、南アフリカ共和国など世界各地の長距離レースに出場している。

 

新型コロナウイルス下では、岩元さんが出場予定だった海外の大会が延期になるなどレースで走る機会が激減。そんな中、塩田康一知事の紹介で奄美トレイルを知り、全コースに挑むことを決意した。

 

21年12月、喜界島を皮切りに挑戦がスタート。22年5月に与論島、23年の6~7月に沖永良部島、徳之島、奄美大島北部を走破した。9月からは奄美大島南部のコースに挑み、10月1日までに走り切った。

 

今回の挑戦がきっかけで初めて奄美群島を訪れたという岩元さん。「風景がきれいで島の人たちも温かく、本当に良いコースだった」と振り返り、「多くの人が関心を持ってくれたので、無事にやり遂げましたと伝えたい」と話した。

 

来年11月には南極で開かれるレースに参加予定。「今後もやりたいことに思うままにチャレンジしていきたい」と笑顔で語った。