子どもに第三の居場所を 「島われんきゃハウス」開設 徳之島町

2025年04月12日

政治・行政

28日にオープンする子ども第三の居場所「島われんきゃハウス」=11日、徳之島町亀津

日本財団とB&G財団が全国展開している「子ども第三の居場所」がこのほど徳之島町亀津に開設された。さまざまな状況にある子どもたちが、家でも学校でもなく、安心して過ごせる場所を設けようと設置。「島われんきゃハウス」の名称で、徳之島町が運営する。同施設で11日、開所式と協定書調印式が行われた。オープンは28日。

 

子ども第三の居場所は、子どもたちが自己肯定感を高め、人や社会と関わる力、自立に向けて生きる力を育む施設。全国に248カ所あり、県内では12カ所目。徳之島では23年に同町井之川に開設された「コランネ」に続き2カ所目。

 

島われんきゃハウスでは専門のスタッフやボランティアが常駐し、不登校や支援が必要な児童生徒へのサポートを行う。具体的には生活習慣のサポートや食事の提供、学習支援など。また地域の人々とも交流し、季節のイベントや行事などを通じて地域社会とのつながりを深める。

 

開所式ではB&G財団の菅原悟志理事長が「子どもだけでなくお年寄りや子育て世代の親たちなど、地域の実情にあった使い方をしてほしい」とあいさつ。高岡秀規町長は「子どもたちがこの場所で本音を話せるような環境を作りたい」と話した。

 

施設が開設された亀津中区の区長を務める加川純男さん(69)は「不登校だけでなく、経済的に困難な学習環境にある子どもたちへも支援ができたらと思う。中区住民も協力していきたい」と語った。

 

施設の開館時間は平日午前9時~午後8時、土日祝日は休館日。1日の利用は10人程度を見込んでおり、町内在住の小中学生が主な対象。利用料は今後検討して決めるという。