物価高、燃油価格差是正を 7議題採択、15項目決議 大和村で群島議員大会

2024年04月24日

政治・行政

7議題を採択した奄美群島議会議員大会=23日、大和村

第65回奄美群島議会議員大会(群島市町村議会議長会主催)が23日、大和村体育館であった。「離島地域での物価高、燃油価格差の是正」など国や県に要望する議題7件を採択。奄美群島成長戦略ビジョン2033の実現など15項目を決議した。

 

12市町村の議員や首長、議会事務局職員ら約200人が出席。審議に先立ち、大和村の伊集院幼村長が歓迎あいさつしたほか、塩田康一知事が来賓祝辞、三反園訓、保岡宏武両衆院議員が国政報告、地元選出の県議ら6人が県政報告した。

 

議題は物価高、燃油価格是正のほか▽主要地方道名瀬瀬戸内線の大金久~戸円間トンネルの早期実現▽生鮮食品の備蓄倉庫・コンテナヤード整備▽和子牛生産者、購買者に対する支援▽徳之島子宝空港ターミナルビル建て替え▽空港、港湾、漁港施設の機能強化▽群島の条件不利性のさらなる解消に資する新たな輸送コスト支援。それぞれ要旨説明と県議による助言があった。

 

議長会提出の物価高、燃油価格差については「島民生活の大きな負担となっており、産業振興、経済活動の阻害要因となっている」と指摘。離島のガソリン流通コスト対策事業の助成額と油種の拡充などを求めている。

 

和子牛生産者と購買者に対する支援は喜界町、龍郷町が提起。「競り価格が大幅に下落し、飼料など材料費の高騰で経営が圧迫されている」などとして、奄美群島における和子牛生産者臨時経営支援事業の創設や飼料など輸送にかかる費用支援を要望している。

 

大和村議会の奥田忠廣議長が「歴史的・文化的につながりの深い沖縄との連携強化を図り、奄美群島の自立的で持続可能な発展の実現と、地方創生による地域活性化を期する」との大会宣言を読み上げ、採択された。

 

大会では自治功労者表彰もあった。大会後は19日にオープンした同村大棚の観光施設「奄美温泉大和ハナハナビーチリゾート」を視察した。

 

被表彰者は次の通り。(敬称略)

▽議長6年在職 奥田忠廣(大和村)▽議員10年在職 勇元勝雄、富田良一(以上徳之島町)大吉皓一郎、昇健児(以上天城町)上木千恵造、岡林剛也(以上伊仙町)▽議会事務局職員5年在職 法永由美(瀬戸内町)、池田レミ(与論町)▽全国町村議会議長会表彰伝達 山下幸秀(和泊町)