現職対新人の選挙戦突入 鹿児島選挙区、5氏が立候補 参院選

2022年06月23日

政治・行政

出陣式で「頑張ろう」を三唱する支持者ら=22日午前9時50分ごろ、鹿児島市

第26回参院選は22日公示された。鹿児島選挙区(改選数1)には届け出順に、自民党現職の野村哲郎氏(78)、諸派新人で政治団体・参政党の昇拓真氏(32)、無所属新人の西郷歩美氏(37)、立憲民主党新人の柳誠子氏(61)、NHK党新人の草尾敦氏(53)が立候補。4期目を目指す野村氏に対し、事実上の野党統一候補となった柳氏をはじめ新人4氏が挑む構図だ。同選挙区の候補者数は改選数が1となった2001年以降、01年と13年の選挙と並んで最多タイ。

 

22日午前8時半から鹿児島市の県庁で同選挙区の立候補届け出の受け付けが始まった。立候補を表明していた5氏の陣営が午前中に手続きを済ませ、全員が同市内で第一声を上げた。ほかに出馬の意向を示していた無所属の新人男性(78)は、準備が整わなかったとして立候補を取りやめた。

 

鹿児島選挙区は、全国に32あり全体の勝敗も左右するとして注目される「1人区」の一つ。全国的には物価高対策や新型コロナウイルス対応、安全保障政策、自公の政権運営の評価などが争点となる。

 

野村氏は過去3回の参院選でいずれも40万票以上を獲得。今回も徹底した組織戦を展開する。昇氏は主に党の三つの重点政策を主張し、若者を中心に無党派層からの支持獲得を目指している。西郷氏は元東京都議。子育て支援などを公約に掲げ「鹿児島初の女性国会議員を」と主張する。柳氏は県内の主な野党や市民団体の支援を受ける。県議15年の経験や女性目線の政策をアピールする。草尾氏は党が掲げる政策1点のみを重点に訴える。組織には頼らず、独自の戦いを展開していく方針だ。

 

前回参院選(19年)の同選挙区の投票率は45・75%。前々回(16年)から10・11ポイント低下し、過去最低となった。

 

21日現在の県全体の選挙人名簿登録者数は134万1018人(男62万5458人、女71万5560人)。投票は瀬戸内町の請島、与路島など一部を除いて7月10日に行われ、即日開票される。