県内初、郵便局で証明書交付 役場遠方の利便性向上 龍郷町秋名

2024年03月27日

政治・行政

テープカットでサービス開始を祝う出席者=26日、龍郷町秋名

龍郷町は26日、マイナンバーカード(個人番号カード)を使って住民票の写しなどの証明書を交付するサービスを同町の秋名郵便局(水野清浩局長)で開始した。「セパレート型キオスク端末」を県内で初めて設置し、役場から遠い秋名集落周辺の利便性を向上させる狙い。端末の操作を体験した竹田泰典町長は「機械の操作が苦手な人でも使いやすいのでは。今後も町民サービスの充実へ向けた取り組みを進めていきたい」と述べ、端末の活用を呼び掛けた。

 

郵便局の申請用端末で住民票の写しを発行する竹田泰典町長=26日、龍郷町秋名

郵便局での交付サービスは県内初、九州では宮崎県都城市に次いで2番目。同町では2021年4月から大手コンビニでの交付サービスを開始しているが、荒波地区(秋名、幾里、嘉渡、円、安木屋場)はコンビニからも距離があるため、利便性の点で課題となっていた。

 

端末は、申請用端末と印刷用複合機のセパレート型。利用者が操作するのは申請用端末で、証明書発行にはマイナンバーカードと発行手数料が1部につき200円必要。対象は住民票の写しと印鑑証明書、所得証明書、所得課税証明書の4種。龍郷町民であれば誰でも利用できる。

 

26日は秋名郵便局でオープニングセレモニーがあり、水野局長と竹田町長ら5人がテープカットでサービス開始を祝った。地域住民約20人も式典を見守った。式の後は竹田町長が実際に郵便局内の申請用端末を操作して住民票の写しを発行した。

 

水野局長は「地域の利便性が上がりよかった。操作は局員がサポートするので、皆さんに十分に活用していただきたい」と話した。

 

龍郷町の2月29日現在のマイナンバーカード普及率は85・3%で、申請率は87・7%。同町では年間、住民票の写しを約3150枚、印鑑証明書を約1530枚交付している。