知名町出身の太さん初当選 衆院選

2021年11月02日

政治・行政

神奈川県大和市で開催された大和村の「たんかんまつり」にも姿を見せた太さん=2019年3月

 10月31日に投開票された衆院選の神奈川13区で、知名町住吉出身で立憲民主党新人の太栄志(ふとり ひでし)さん(44)=神奈川県大和市=が、自民党幹事長の甘利明さんとの一騎打ちを制し初当選を果たした。沖永良部島では親族が開票状況を固唾をのんで見守り、1日午前0時ごろに当選確実が報じられると「栄志よくやった」「万歳」と歓声を上げて当選を喜んだ。

 

 太さんは1977年生まれ。姉1人、弟2人の4人きょうだいの長男。田皆中学校を卒業するまで沖永良部島で過ごし、薩摩川内市のれいめい高校に通った。中央大学法学部を卒業後、国会議員秘書を経てアメリカのシンクタンクで日本の外交・安全保障問題を研究した。

 

 2017年の前回衆院選では、同選挙区で希望の党から立候補したが、甘利さんに大差で惨敗。その後、毎朝のようにつじ立ちを行うなど地道に活動を続け、今回は野党統一候補として立候補。初当選が決まると「草の根の市民パワーを結集しようとやってきたので、実現して感慨深い」と喜びを語った。

 

万歳三唱で太さんの当選を喜ぶ親族=1日午前0時ごろ、知名町住吉

 知名町住吉の実家では、両親の直造さん(71)、節子さん(71)と祖母のヨシさん(94)、叔父の直孝さん(67)らが開票状況をテレビなどで確認。1日午前0時ごろ、太さんから電話で当選確実と伝えられ、4人は万歳三唱して喜んだ。

 

 10月30日まで、太さんの応援で神奈川県へ行っていた直造さんは「ボランティアの皆さんなど、多くの人に支えられたおかげで当選できた。真面目一筋の息子。日本を守るため党派を超えて活動し、困っている人の声をよく聞く政治家になれると期待している」。ヨシさんは「神奈川13区の皆さんに感謝。栄志の努力に感謝。万歳」と目を潤ませていた。

 

 知名町選管によると、太さんは、同町出身者では、1940年代に衆議院議員として活躍した宗前清さん(故人)以来、2人目の国会議員となる。