3候補、支持拡大に奔走 荒天で選挙カー輸送日程変更も 県議選選挙サンデー

2023年04月03日

政治・行政

支持者を前に、演説する県議選大島郡区の候補者=2日、知名町

3月31日告示の鹿児島県議会議員選挙は4月9日の投開票まで1週間を切った。八つの有人離島にまたがる広い選挙区を有し、支持拡大には各島間移動が不可欠な大島郡区(定数2)だが、9日間の選挙戦で唯一の日曜日となった2日は天候が急変。3日以降の定期船の欠航、抜港を勘案し、選挙カーの輸送日程を変更する陣営もあったが、候補者3人はそれぞれ選挙区内の3自治体を巡って支持拡大に奔走した。

 

大島郡区に立候補したのは自民現職の寿肇氏(49)=伊仙町=と禧久伸一郎氏(66)=徳之島町=、無所属新人の盛本学氏(56)=伊仙町=の3人(届け出順)。

 

寿候補は午前中、沖永良部島を遊説後、選挙カーを同島に置き、定期船で与論島入りした。悪天候で3日の上り定期船の欠航が決まったためで、与論港での出陣式では「苦渋の決断だが、決して心は折れていない。2期目の挑戦に皆さまのお力添えを」と訴えた。

 

与論島での街頭演説では農家の立場から農業振興、定期船の欠航・抜港対策など1期4年間で取り上げた一般質問の成果を示し、「経済の安定、生活の安定を実現させることが私の使命」と強調した。

 

禧久候補は午前8時半、知名町で集まった支持者一人一人と握手を交わした後、演説。化学肥料・配合飼料の高騰対策、港湾整備、航空運賃の軽減対策、離島の物価高騰対策など各分野の課題を挙げ、「若い人たちにこの町に住み続けたいと思わせるには、これらを一歩でも二歩でも前進させることだと考えている」などと力強く語った。

 

 

「頑張ろう三唱」で気勢を上げた後、下り定期船出港前まで沖永良部島内を遊説。午後は与論島に入って支持を呼び掛けた。

盛本候補は1日に瀬戸内町入り。2日は同町古仁屋市街地を一周した後、西回りで宇検村、大和村を巡り、有権者を見つけると、車を降りて握手交わすなどして支持を訴えた。

 

古仁屋で行った街頭演説では、奄美群島民の所得向上を軸としたサトウキビの価格引き上げや輸送コストの支援拡充、保育士・介護士の待遇改善と担い手不足解消などの公約を示し、「選挙で掲げた看板を変えない、約束を裏切らない政治を」と自身の政治姿勢を強調した。