DMATが被災地へ出発 石川県穴水町で医療支援 県の第4陣、24、25日活動 県立大島病院

2024年01月23日

政治・行政

救命救急センター長(右)からの激励の言葉に耳を傾ける県立大島病院のDMATメンバー=22日、奄美市

能登半島地震の発生に伴い、奄美市の県立大島病院の災害派遣医療チーム(DMAT)は22日、被災地の石川県穴水町に向けて出発した。県の要請を受け、第4陣として24、25日、現地で医療支援活動に当たる。

 

派遣されたのは、医師の石畠彩華さん(33)、看護師の清水由希子さん(46)、山下千里さん(54)、保枝将宗さん(32)、臨床工学技士の片平尚利さん(36)。5人は奄美空港から大阪(伊丹)空港に飛び、医療資器材をレンタカーに積み込んで、23日には穴水町に入る予定。

 

出発式で、同院救命救急センター長の中村健太郎医師(39)は「発生から3週間が過ぎ、現地のニーズは刻々と変化している。自分たちの目で状況をしっかりと見極めて支援活動に臨んでほしい。今季最強寒波の襲来もあり、『安全第一』に、気を付けて行ってきてください」と激励。

 

石畠医師は「派遣先はいまだ断水が続き、約1500人が避難している状況。被災者の心情や環境に配慮し、北海道で30年暮らした寒冷地医療の知識なども生かしながら活動に臨みたい。また、奄美地域の災害医療にも役立てられるよう、個々の経験値を上げることにも注力したい」と話した。

同僚らに見送られ病院を後にするDMATメンバーを乗せた車両=22日、奄美市

同僚らに見送られ病院を後にするDMATメンバーを乗せた車両=22日、奄美市

 

保枝看護師は「被災者の多くは不安を抱えている。一人ひとりに寄り添いながら適切な処置や声掛けを行い、被災地の復旧・復興を後押しできるような活動を目指す」と意気込んだ。

県は、来月4日までに県内のDMAT計9チームの派遣を予定している。