「ワーケーション」の可能性で意見交換
2020年02月04日
地域
異なる業種の人たちが語り合い、新たなビジネスのアイデアなどを探る「イノベーション・キャンプ」(奄美市主催)が3日、奄美市役所笠利総合支所であった。関東・関西の航空会社やウェブサービス関連会社、地元企業などから21人が参加。観光をテーマに意見を出し合った。
奄美市はインターネットを活用した多様な働き方を推進し、これまでに島内在住のフリーランス育成などを行ってきた。今後の取り組みとしてワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた「ワーケーション」の奄美での展開を探っており、今回試験的にイノベーション・キャンプを開催した。
ワーケーションとは、休暇を兼ねてリゾート地などでリモートワークを行ったり、休暇中に旅先で仕事をしたりする働き方のこと。
講師を務めた奄美市の勝眞一郎産業創出プロデューサーは「さまざまな業種、住民らが交わることで新たなアイデアや価値が生まれる。働き方改革の面だけでなく、島外から訪れた企業にも受け入れ側にもメリットがある」と強調した。
この日は島外から格安航空会社ピーチ・アビエーション(本社・大阪府田尻町)と、手作り作品の通販サイト「minne(ミンネ)」などを運営するGMOペパポ株式会社(本社・東京都渋谷区)の社員が参加した。地元からは株式会社しーまと本場奄美大島紬協同組合青年部が加わった。
参加者は6班に分かれ、観光をテーマに意見交換。観光客の目線で宿泊先や移動手段の予約、滞在先の情報収集などで起こり得る課題を挙げ、解決策を考えた。
「人数や予算を入力するだけでプランを立ててくれるサービスがほしい」「観光地の口コミ情報を見たり、滞在先でのアクティビティをまとめて予約できるサイトがあれば便利」などさまざまな意見が出された。
担当者によると奄美市は今後、同市名瀬の市産業支援センター内に「あまみ働き方ラボ」を整備し、ワーケーションでの活用を検討していくという。