待望の定期船入港 台風影響、欠航長く 生活物資積み島々へ/奄美群島
2023年08月12日
地域
台風6号の影響で航路の欠航が長期間続いていた奄美群島の各港に11日、生活物資などを積み込んだ貨物船や定期船が入港した。台風に伴う海の便の欠航は7月末から続き、奄美大島、徳之島、沖永良部島では7月30日以来12日ぶり、喜界島、与論島では7月29日以来13日ぶりの寄港となった。瀬戸内町営船「せとなみ」も11日第2便から運航し、群島内外を結ぶ海の便がようやく再開した。
奄美市名瀬港には11日午前7時ごろ、「クイーンコーラルプラス」と「みさきⅡ」が入港。岸壁では生活物資などが詰まったコンテナの積み降ろしを行うフォークリフトが慌ただしく行きかい、港湾、小売業関係者は荷役や納品に追われていた。
鹿児島港から「クイーンコーラルプラス」に乗船、名瀬港で下船した瀬戸内町の三浦幸代さん(41)は2度の予約便欠航を経て、ようやく帰島。「船も飛行機もすぐに満席になってしまい予約が取れなかった。島に残る家族のことも心配だった。旅行会社経由でなんとかキャンセル待ちで乗船でき、よかった」とほっとした表情で話した。
鹿児島市から奄美市内へ帰る家族の送迎のため、港で待機していた60代男性は「フェリーも家族も『待っていたよ、おかえり』という気持ち」と笑顔で話した。
定期フェリー臨時便は12日、「フェリー波之上」が那覇発上り便を運航。「フェリーきかい」も鹿児島発平土野行き下り便を運航する。共同組海運の貨客船「みさきⅡ」は12日、鹿児島発沖永良部行きの下り臨時便を出す。「フェリーあけぼの」「フェリーあまみ」「クイーンコーラルプラス」「クイーンコーラルクロス」は通常運航に戻っている。
一部で欠航が続いていた空の便は11日、群島各島を発着する全便が運航した。