徳之島町、乳幼児2施設開業、定員増
2018年04月03日
地域
徳之島町亀津に今春新設された乳幼児保育を中心とする二つの民間施設が3日、保育業務を始める。町内6施設の0~4歳児保育定員は従来より29人増えて計359人に拡充され、3年連続で発生していた待機児童が4年ぶりに解消される。
町介護福祉課によると、町内の待機児童は2015年度に始まった子ども・子育て支援新制度で、保育士1人が担当する子どもの数の改善などに伴って発生。15年度3人、16年度14人、17年度12人と推移してきた。
亀津保育園を運営する社会福祉法人宏徳福祉会(常山太一朗理事長)は、乳幼児を中心に保育する亀津地区内の同保育園「分園おひさま」を移転、新設した。分園の保育対象は0~1歳児で定員は10人増え、本年度は35人の入園を見込んでいる。
園長も務める常山理事長(52)は「待機児童を解消して地域の子育て支援につなげたかった。新規雇用や職員の資格取得もあって定員を拡充できた。今後も職員のスキルアップ支援を行い、保育の質を高めていきたい」と話した。
もう1施設は町から認可を受けた地域型保育事業の小規模保育園「徳之島グローバルKIDS」(井健二郎施設長)。保育対象は0~2歳児で定員19人。保育士5人と町が16年度から実施してきた子育て支援員研修修了者2人など計13人で業務を行う。
本年度の入園者は0歳児クラス5人、1・2歳児クラス9人の14人。いずれも町内の保育所や保育園の入園を見送られた「待機組」だった。保育責任者の井望美さん(33)は「保護者から『受け入れてくれてありがとう』という声をいただいた。待機児童問題の解消を第一に掲げていたので、貢献できてうれしい」と話した。
町介護福祉課の担当者は「これまで待機児童の中心だった乳幼児の保育定員が増えたことで、今後もゼロが続くのではないか。町としても保育士のスキルアップ支援などを行い、保育環境の充実に努めたい」と語った。