「健康でたくましく育って」 伝統のミーハマクマシ 与論島

2022年04月05日

地域

長女に伝統のミーハマクマシを体験させる家族連れ=3日、与論町のシーマンズビーチ

【沖永良部総局】旧暦の3月3日(サンガツサンチ)に当たる3日、与論町の各地で、浜下り行事や親族の集まりなどが行われた。各地の海岸では、新生児のいる家族連れがわが子の足を海水に浸して健やかな成長を願う伝統の「ミーハマクマシ」(新浜踏まし)を行う光景も見られた。

 

与論町誌などによると、与論島では旧暦3月3日に、老若男女で潮干狩りをした後に、宴席を設ける習慣が続いてきた。ミーハマクマシでは、新生児にわら草履を履かせ、女児はざる、男児はティル(竹製かご)を持った状態で海水に足を浸す。

 

島の東にあるシーマンズビーチでは、この日に合わせて沖縄県から帰省した同町東区出身の関良太さん(25)と七星さん(24)の長女、楓菜ちゃん(4カ月)がミーハマクマシを体験。両親は「長男のときもこの浜で成長を願った。娘も健康でたくましく育ってほしい」と笑顔で話した。