「復帰の歌」碑建立へ 70周年記念で協議 沖高中庭予定、12月19日式典 沖永良部実行委

2023年06月23日

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「復帰の歌」歌碑建立に向けて協議を深めた実行委員会第4回会合=21日、沖永良部島の沖永良部高校

【沖永良部総局】奄美群島日本復帰70周年を記念した「復帰の歌」歌碑建立実行委員会(名間武忠委員長)の第4回会合が21日、沖永良部島の県立沖永良部高校会議室であった。協議の結果、歌碑の建立予定地を同校中庭とし、除幕式を含めた記念式典予定日を12月19日とした。

 

奄美群島の日本復帰運動にまつわる歌は「太平洋の潮音は│」で始まる「日本復帰の歌」が有名だが、「復帰の歌」は、奄美群島が米軍統治下にあった1952年、「沖永良部・与論分離返還説」が報道されたことから、沖永良部高校の教職員、生徒会が中心となって二島分離反対運動を展開。当時の同校教諭2人が作詞、作曲した同曲が運動の盛り上げに一役買った。

 

歌碑建立は当初、沖永良部高校同窓会(名間会長)が和泊、知名両町の支援を得て行う予定だったが、両町教育委員会からの提案で教委、高校、同窓会の代表者などで構成する同実行委を発足。今年1月から建立に向けて準備を進めてきた。建立費用は両町が各100万円を負担する。

 

この日の会合では建立予定地、記念式典、碑文の内容などについて協議を深めた。

 

名間委員長(75)はあいさつで「復帰運動は特に沖永良部高校の生徒が積極的に関わり、島民をリードした。私たちの先輩方になるが、当時の若者、生徒の頑張り、熱意に敬意を表すとともにうれしく思う。『復帰の歌』歌碑建立は、両町の歴史の中で大きな位置付けとなるだろう。予算内でできる精いっぱいのものを造り、将来に贈ることができれば」と話した。